白髪染めトリートメントをいくつか試していると、
と感じることが増えてきます。
白髪染めトリートメントって、なぜこんなに違いが出るのか?その答えは、中身の成分にあります。
この成分が、染まり具合や仕上がりを大きく左右する決め手。でもくわしく知る機会って意外となかったのでいろいろ調べてみました。
特に私の場合剛毛なので、説明書通りに使っても満足できないことが多くて。
染まりをよくするには、成分の他にもプラスアルファの工夫や手間が必要なんですが…
それと同じくらい口コミを見てて個人的に思うのが、結構多くの人が結果を急ぎすぎているんじゃないかなと。

短時間で満足いく結果を出したいと焦ると、どうしても「染まらない」という残念な結果になりがちです。
この記事では私の実体験を交えながら、白髪染めトリートメントでうまく染まらないと感じている方に、少しでも役立つ情報をお届けしていきます。
- 塩基性染料とHC染料の他に天然染料もあればなおよし
- 白髪染めトリートメントの効果を高めるにはケチケチしないこと
- 自分には合ってない?判断に困ったら本来の目的を思い出そう
染まる商品は染料の種類をチェック
塩基性染料とHC染料はどちらも色づきのキモになる着色成分ですが、それぞれ特徴が異なります。

塩基性染料とHC染料が複数あるかどうかに注目
単体だと色持ちが悪かったり、染まりが甘くなったりするからです。複数の染料を組み合わせることで、染める力と色持ちをアップさせているんですね。

天然染料もあればなおよし
これに加えてチェックしたいのが天然染料。成分表によくあるのは以下のとおり。
- クチナシ
- シコン(ムラサキ根)
- ウコン など
ただし天然染料だけではどうしても染める力が弱め。
塩基性染料やHC染料と一緒に配合されていると、しっかり染まってくれる確率アップ。
購入前に塩基性染料・HC染料・天然染料をぜひチェックしてみてください。
⇒この3つの成分が入った白髪染めトリートメントはこちら。
白髪染めトリートメントが染まらないと言われる要因
「他の人は染まったと言ってるのになんで自分だけ?」って思うことないですか?
白髪染めトリートメントは染まらないというより、染まりにくいと言った方が誤解がありません。
そこらへんの所ちょっと専門的な内容にはなるんですが、カンタンにお話します。
髪ダメージが少ないから染まりにくい
髪にダメージがある=キューティクルがはがれている・荒れている状態。
そんな状態の髪はキューティクルのすき間から染料が入りやすくなるため、白髪染めトリートメントが色づきやすくなります。
健康的な髪はキューティクルもキレイだから染料が内部まで届きにくくなります。だから白髪染めトリートメントを使うと「全然効果がない!」ってなりやすいんですね。
そんなときは、シャンプー後タオルドライして使う方が色が入りやすいです。濡れた髪はキューティクルが開いた状態になっているからです。(濡れた髪でも使える商品推奨です)
剛毛の場合も効果が感じにくい
経験上、通常の白髪染めで色ムラができやすい場合、白髪染めトリートメントでも同じようにムラになりやすいです。困りますねぇ。
これは髪の構造を見ると分かるのですが、キューティクルの内部にコルテックスという部分があります。

キューティクルはだいたい4~10枚が層になった状態でコルテックスをおおっています。キューティクルの層は人によって約2倍の差!
何層にも重なって、かつキューティクルが健康的なことが多い剛毛さんなら染料が入りにくくなるのも図解から分かりますね。
うまくキューティクルの隙間から入り込んでも、内部のコルテックスも多いので染料が入っても色ムラになりやすいのです。髪を染める点では剛毛さんはちょっと損ですね。

剛毛の方はキューティクルがしっかりしていることが多く、髪のダメージも少ない傾向にあります。(本来はいいことなんだけど)
白髪染めとは髪を染める仕組みが違う
「思ったより色が入らない」と感じる場合、白髪染めと同じ仕上がりを期待することが原因かもしれません。
白髪染め | ・キューティクルを強制的に開き、髪の内部に染料を浸透させる ・1回でもしっかり色が入りやすい |
白髪染め トリートメント | ・キューティクルを開かず、その隙間や髪の表面に染料をつける ・色づくまでに数回の使用が必要 |
白髪染めトリートメントは少しずつ色を重ねていくものなので、継続的な使用が前提になります。
比較的染まりやすいと言われる白髪染めトリートメントでも、1回で白髪染め並みの仕上がりになるものは私は今のところ出会えていません。

基本染まりにくいのは別におかしいことではないんです。
白髪染めトリートメントを効果的にする工夫
「じゃあ白髪染めトリートメントは柔らかい髪質や普通毛の人向けなの?」って思いますよね。
でも大丈夫!使い方を工夫すればもっと効果的になりますよ。
とり皿にあらかじめ使用量を全部出す
ポンプ式でもチューブ式でも、最初に使用量を全部とり皿に出しておきます。
ショートヘアならピンポン玉2つ分くらいが目安のことが多いです。

思ったより使用量が多いので、このへんがコスパが悪いと言われる理由です
これが染まりやすさと何が関係あるかというと、
- 必要最低限の量が一目で分かる
- あまった場合は使用量が足りなかったと気づける
- 手が汚れた状態でチューブやボトルを触らずに済む
この3つはムラなく染めるためには直接関係はないのですが、意外と重要なポイントでもあります。
ハケでトリートメントを「乗せる」
白髪染めトリートメントを塗るときは、塗り広げるよりそのまま乗せるのが正解。

定期購入で付いてくることがあるブラシは、自立するデザインで使いやすく、手も汚れにくい便利アイテム。
ただ欠点として、せっかく乗せた根元のトリートメントをのばしすぎてしまい、結果的に染まりが甘くなることがあります。
そこでおすすめなのが、別売りのハケ付きブラシ。

しっかり乗せることで少ない回数でしっかり染まり、結果として手間も減りますよ。
仕上がりを決めるのは温度と湿度
白髪染めトリートメントの染まり具合は、頭皮の温度にかかっています。
シャワーキャップを使うと、頭皮の温度が一定に保たれて染料の浸透がアップ。お風呂場なら湿度もプラスされて、よりしっかり染まります。

事前にドライヤーで頭皮を温めればもっと効果的では?と試してみたのですが、残念ながら違いは感じられず…(笑)
やっぱり大事なのは、トリートメントを塗った後の頭皮の温度なんだと実感しました!
自分には合ってない?白髪染めに戻ろうか迷うあなたへ
ベストを見つけるのに「最短距離」を目指さなくていい
たとえば自分に合うファンデーションを一発で見つけたことがある人って少ないですよね?
たいていの人は色味や質感、肌へのなじみ方…いくつも試してやっと「これだ!」と思えるものに出会います。
どうして髪に合うものを探すとたんに、「できるだけ失敗したくない」、「コストもかけたくない」と思ってしまうんでしょう?
気持ちは分かります。白髪染めトリートメントって安くないし、毎日しっかり使ってるのに思ったように染まらないとガッカリしますよね。
そこで思い出してみてほしいわけです。あなたがなぜ白髪染めから白髪染めトリートメントに変えようと思ったのかを。
もうこんな思いはしたくない。白髪染めトリートメントの特性を知りつつトライしたはずです。
なのにすぐ結果が出ることに気持ちが向かってませんか?これって白髪染めトリートメントの認識にズレが出ちゃってる状態ですよね。
白髪染めトリートメントは白髪を染める力<髪を労わる力っていう感じ。改めてこのバランスで考えると、納得できるはずなんです。知ってるのと分かっているのは同じなようで違うんですね。
私は手間がかかるのは承知の上で使っていますが、手間がかかりすぎるのはちょっと違うかなと思っています。もちろんこうなってほしいという一定のラインっていうのがあって、そこに満たないのは自分の中でナシと判断をつけているんですね。
私の場合、一週間くらい続けて使っても効果がイマイチだと「白髪染めの方がマシ」って思っちゃう。そうなったら「次に行こう」と切り替えちゃいます。

白髪染めトリートメントは何も1種類しかないわけじゃありません。少ない失敗で「やっぱ全然ダメじゃん!」と決めつけちゃうのはもったいないです。
自分のベストを見つけるって簡単じゃないですが、宝探ししているようで結構楽しかったりしますよ。
染まりやすさだけ考えて選んでもいい

塩基性染料・HC染料(+天然染料)がそろっている白髪染めトリートメントであれば、仕上がりの差はほとんどない気がします。あとは相性ですね。
染まりやすさを最優先にするからといって、髪や頭皮にやさしくないというわけではありません。その点は白髪染めほど深刻になる必要はないかと。
ひとつ気をつけたいのは、白髪染めトリートメントの中にもジアミン(アレルギーになりやすい成分)が入っている商品があることです。
例えばサイオスの白髪染めトリートメントは、某雑誌でも取り上げられるほど染まりやすいことで知られていますが、フェニレンジアミン(ジアミン系成分)が配合されています。
成分表示を見るクセをつけるのは自分のためでもあります。口コミの評判だけでは語られないことも分かりますしね。
100%の仕上がりじゃなくても実は悪くなかったりする
友人や知人に仕上がりを見せても、なかなか本音を言ってもらえない気がしたので、家族に聞いてみました。家族なら遠慮なく意見をズバっと言ってくれるだろうと踏んだからです。

染めた根元を見せたところ、「どこが白髪だったのかすら分かんない」との返事。染めて数日たっているのにも関わらず、です。
自分の目では、地毛と染まった白髪の色は厳密には同じではないと分かるんですが、それでも違いが分かってない感じでした。

白髪をつね日ごろから見ている自分と、そうでない他人。白髪に対する見方は全く違うようです。
染まった白髪の状態は体感的に80%くらいの仕上がりだったんですが、上手くまぎれていたら、そんなささいな違いなんて他人には関係ないのかもしれません。
スキのない仕上がりを目指す必要はなく、少し力を抜いた白髪ケアでも何ら問題ありませんでした。
実際しっかり染めをやめてみても周囲の評価はさっぱりしていて(というか興味がない)、こだわってたのは自分だけと分かるとなんかあっけない感じ…。
白髪染めをしていると、しっかり染まっているのが当たり前の状態になっちゃうんですよね。だからしっかりの基準からはずれちゃうのは勇気がいるはず。
力を抜いたとしても評価が変わらないのなら、白髪染めのこだわりが薄れていくのがはっきり分かるくらいでした。
まとめ
- 塩基性染料とHC染料が複数あるかどうか
- 天然染料もあるとなおよし
- 髪のダメージが少ないから(キューティクルが開いていない)
- 剛毛も同様
- 白髪染めのような仕上がりを期待するとがっがりしがち(染める仕組みが違う)

髪が健康すぎると効果が薄いのが残念ですね。
- とり皿にあらかじめ使用量全量を出しておく
- ハケでトリートメントを乗せるように塗っていく
- 温度と湿度をヘアキャップで閉じ込める
こういった点を気をつけて使ってみてください。
それでも白髪染めに戻った方がいいのかな?と迷った時は、白髪染めトリートメントに変えてみようと思った理由を思い出してみてください。
そこにはネガティブな理由が原因で、白髪染めトリートメントに切り替えた人も多いはず。
もし「染まりがイマイチかも」と感じたら、少しの工夫で驚くほど仕上がりが変わることもあります。白髪染めに戻る前に、ぜひ今回のポイントを試してみてください。