- 好きで始めたのに、思ったより続かなかったこと
- 何となく始めて意外と長続きしたこと
そんな経験、あなたにもありませんか?
たとえば朝活。「早起きできなくて、なかなか続かないんだよね」なんて声、よく聞きます。
普段やらないことを習慣にするには、エネルギーが必要です。
私はというと、白髪染めを30年弱続けていました。そこにエネルギーなんて必要なくて、淡々とやっていました。いつの間にか習慣になっていたんです。
一見、何の問題もなさそうでしょ?でも今になって思うと、変化を受け入れない土台を作ってしまったなと、ちょっと反省もあって。
白髪染めを使っていたときは、これからも続けていくんだろうなと思っていました。そんな私でしたが、体調不良をきっかけに、他の方法にも目を向けるようになったんです。
何となくの習慣、一度立ち止まってみませんか?
- 上手くいっているうちに別の方法も準備しておこう
- 実は何となく続けていると気がつくまで時間がかかった
何となく続けていると自分では気づきにくい
今のままでも問題ないけれど
「今のままでも別に困っていないから」そんな理由で続けていること、意外とありませんか?
- 飲食店では同じような料理を注文する。味の冒険はあまりしない。
- 正直あまり効果を感じていないけど、なんとなく続けているサプリがある。
- 車の運転は基本決まったルート。抜け道や別の道を通らない。
これ、まさに私のこと(笑)こうした行動には名前があって、心理学では現状維持バイアスと呼ばれています。
変化を避けて、現状維持を取ってしまう行動のことです。こういった要素は誰でも持っているもので、何も特別なことではありません。

この現状維持バイアスの厄介なところは、何らかの問題があっても、今の習慣を続けてしまうことなんです。
実際何となくの習慣って、特別体に悪いわけでもないので、気づかないうちにどんどん続いてしまいます。
この現状維持バイアス、私自身の白髪染めの習慣と重なるところがあって。
というのも、この現状維持バイアスって、
- 失敗したくない
- 今更慣れているものを変えたくない
- 最初にしたことを行動の基準にしている
という心理的なベースがあるんです。これ私に全部当てはまってるな~と思ったんですよ。
特に変える理由もなかったし、むしろこれがベストだと思い込んでいました。気づけば、それが自分にとって当たり前になっていたんです。
白髪染めで違和感があっても続けることにためらいがなかった
今でこそ白髪染め以外の方法を取り入れるようになった私ですが、実は一度白髪染めが原因で、体調を崩したことがあります。
体調に異変が起こったのは20代の頃。いつものように白髪染めを使っていました。すると何だか目が染みるような、強烈なニオイが。
白髪染めの独特のニオイには慣れていたはずなのに、明らかにいつもと違う。そのうち心臓がバクバクして、頭が重くなり、呼吸も浅くなってきて…。
これはおかしい、と慌てて洗い流しました。
「あれ、これもしかしてアレルギーなの?」とパニックになったにもかかわらず、その後10年ほど使い続けました。当時は単に運が悪かった程度にしか思っていなかったんです。
恐ろしいことに、試しにもう一度使ってみて大丈夫なら、これからも使ってみようと。で、幸か不幸かその後の使用では大きなトラブルがありませんでした。
当時の心境として、20代で白髪染めをやめるという選択肢がなくて。白髪が1本2本のレベルではなかったからです。
体が何かを訴えていたのに、私はそれをなかったことにしていました。「これ以外に選択肢がない」、「これがベストな方法」と思い込んでいたからです。まさに現状維持バイアスにどっぷりとハマっていました。
「コップの水」があふれても大丈夫なようにする

- コップの大きさは人によって違う
- どれだけ水を注いでも大丈夫かは人それぞれ
- コップの水があふれたら、アレルギーが発症
このアレルギー反応の話、聞いたことがないですか?
一番の問題は、そのあふれる瞬間がいつなのか、誰にもわからないということ。あふれてしまったら、もう元には戻せません。
私の「コップの水」は一度こぼれそうになりました。
でも私はその事実を見て見ぬふりして、10年以上もコップに水をそそぎ続けたことになります。
忘れていたわけではありません。心のどこかで、「次に同じことが起きたら、もう使えなくなるんだろうな」という確信がありました。

白髪染めに代わる選択肢がないと、後で困ることにも気づきました。
(え、私結構ヤバい…?)と焦る一方、「白髪が見えるのが怖い」という気持ちが勝ってしまい、冷静な判断ができなくなっていました。
アレルギーが怖かったのではなく、白髪染めが使えなくなる方が怖かったんです。変化に対する心の準備ができていなかったんですね。
あなたはどうですか?
もし今、白髪染めを使っていて、ある日突然「もう使えません」となったとき、すぐに気持ちを切り替えられそうですか?
習慣化が長ければ長いほど、変化への戸惑いは大きいです。習慣が長くなるほど、それを手放すのは勇気がいります。
白髪染めをしている人は、白髪が目立つのがイヤで染めているわけですから、簡単にやめられるものではありません。
だからこそ、今アレルギーがないうちに、白髪染め以外の選択肢を現実的に用意しておくことをオススメします。

知識として知っているだけでは、いざというとき役に立たないからです。
私は「満足できなかったら、白髪染めに戻ろう。まだ白髪染めは使える。」という気持ちの余裕があるうちに、カラートリートメントにトライしました。結果、自分に合っていると分かりました。
もしこれが、アレルギーが出たあとで「もう白髪染めは使えない」、「でも他の選択肢では納得できない」となっていたら、かなり精神的にもきつかったと思います。
白髪染めじゃなきゃダメ、という思い込みから抜け出せたのは、選べるうちに行動したから。
試行錯誤できる今が、いちばん幸せなんです。
だからこそもう少し踏み込んで「転ばぬ先の杖」用意しておきましょ。未来の自分を、ちょっとだけ助けてあげるつもりで。
何となくの白髪染めにサヨナラ
当時の私は、白髪染めを何となく続けていたわけではなく、必要だからやっていると思っていました。
それもそのはず、私が子どものころ――25年ほど前は、白髪を染める選択肢なんて今ほど多くありませんでした。
だから「これしかない」と信じて疑わなかったんです。でも、今は違います。
白髪をカバーする方法は、白髪染めだけじゃない。
それを頭ではわかっていたはずなのに、私は長い間、他の方法を試そうとしませんでした。
なぜなら、長く続けてきたものほど、理由が曖昧でもやめにくいからです。
「慣れているから安心」、「問題が起きていないから大丈夫」――そう思ってしまうと、それだけで変える理由に普通はなりませんよね。
安心ではあるんですが、それって思考停止で続けていることに変わりありません。
私は今カラートリートメントを複数使いしてます。やっぱり白髪染めの件があってから、1つのものに頼るのは何となく気が引けるからです。
カラートリートメントは白髪染めよりずっと体にも髪にも優しいので、そこまで心配する必要はありませんが、「これしかない」と思い込むことの危うさは、経験から分かっています。
案外大したことない理由で続けていることなんて、いくらでもありますよね。ラクだし、考えなくていいし。
でも現状維持よりも、気づきのある生活の方が楽しいし、生活の幅が広がるような気もします。あなたも何となく続けていることに、ひと区切りつけてみませんか?
まとめ
ライフステージが変わるたびに、人との関わり方が少しずつ変わっていくように、自分の体との付き合い方もまた、年齢や経験に合わせて見直していく必要があります。
「これが一番いい」と思って始めたことでも、ずっと同じ方法だけを続けていると、知らず知らずのうちに見落としてしまうことや、リスクを小さく見積もってしまうこともあります。
だからこそ、今の自分に問いかけてみてほしいんです。「白髪染めしかないと思い込んでいませんか?」
そんなときに「白髪染め以外にも解決方法があるから大丈夫」という気持ちは、あなたをしっかりと支えてくれますよ。手札が多い方がこれからの人生、何かとおトクじゃないですか。
参考サイト:https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/policy/n-002