白髪染めをやめたいけどやめられない。白髪交じりの髪でいるのか、きれいにカラーリングした髪でいるのか…「どちらがいい?」と迫られているような気がしていました。
私も究極の選択にハッキリとした答えが出せずにいたので気持ちは分かるのですが、心のどこかで白髪はきちんと隠さないといけないと思いこんでいるフシがありました。
よく考えるとおかしな話ですよね。とはいえ気持ちとは裏腹に生えてくる白髪。
末期は2週間に1回は市販の白髪染めを使っていたヘビーユーザーでしたが、気持ちの持って行き方しだいで、白髪が多少目立っても受け入れられるようになれたんです。
- 白髪染めは白髪を隠す。ただ、それだけ。
- 白髪をぼかすという意味を誤解してませんか?
- 白髪が多少目立っても許容できる気持ちの切り替え方
白髪を隠すのと引き換えに、いろんなものを手放している気がした
髪質が扱いにくくなっている
私が白髪を染め始めたのは、小学校高学年のころ。長年の白髪染めの影響なのか、ただの加齢なのか…今となってははっきりしませんが、今の髪を見て思うのは、「なんだかマットでツヤがない」ということです。
セルフで白髪染めをしていたとき、美容師さんに「そのわりにはダメージが少ないですね。ハリもありますし」と驚かれたことがあります。
髪のプロにそう言ってもらえても、ダメージがゼロではないのは自分でもよく分かっています。
暗めの髪色に染めているから表面的にはダメージが目立たないだけで、実際にさわってみると乾燥やゴワつきが気になります。
染めた直後は薬剤の効果もあり、ツヤがあって手触りも悪くないのですが、その効果も2週間もすれば薄れてしまいます。
髪がパサついてまとまりのなさが鏡越しでも分かる状態に。ツヤも重視したいお年頃の私。白髪がまぎれていても、どこか気分は晴れませんでした。
白髪染めでもムラがある
私の髪は剛毛で、しかも白髪。これだけで扱いにくさ満点です。せめて白髪だけでも目立たなくしたくて、ずっと白髪染めを続けてきました。
しかし白髪染めをしても仕上がりが完璧に均一になるわけではありませんでした。剛毛だからか、どうしても色ムラが出てきてしまうんです。
白髪の隠れやすい暗い色で染めていても、根元がやや明るい茶色に浮いて見えることがあり、仕上がりに満足できないこともありました。
「しっかり染まる白髪染めでこの仕上がり?白髪染めでこれならどうすればいいんだろう」と落胆。白髪染めに期待する【しっかり白髪を隠す】という役割がなくなると、もうメリットないじゃんってガッカリします。
そんなときに軽い気持ちで使い始めたのが白髪染めトリートメントでした。
白髪染めでムラが出るくらいなら、染まる力はやさしめの白髪染めトリートメントでも仕上がりに差がないような気がしたのです。
白髪があってもおかしくない年代になった
10代にも満たない頃から私は白髪染めを使っていました。必死で白髪を隠していたわけです。
当時は「白髪=老人」というイメージが強く、今のように髪の多様性が尊重される価値観なんてありませんでした。
子ども時代は白髪があるせいで、容赦なくからかわれたり、いじめられたりすることもあって、まわりの目が気になって仕方がなかったのを覚えています。

20代30代なんていらないから、早く40代になりたいと願っていたことさえありました
そんなふうに日頃の習慣としてせっせと白髪を染め続けてきましたが、40代に差しかかりふと気づいたことがありました。
「そもそも白髪が見え隠れしてもおかしくない年齢だよね」と思うようになったんです。
子どものころに願ったあの40代が今まさに訪れています。無理をして若見せしなくてもいい。少し肩の力が抜けたというか。精神的にもいい意味でおばさんになれた気がします。
正直なところ、子どものころから続けてきた白髪染めには限界を感じていました。
白髪染めでしか白髪はカバーできないという思い込み
「最優先事項は白髪を隠すこと。そのためには白髪染めがベスト」と思っていた私は、他の方法を考えることすらしませんでした。
年を取って限界があるのに気づいていたにも関わらずです。
白髪を「染めて隠すもの」と考えていた場合、凝り固まった考えから抜け出すのは簡単なことではありません。
しっかりさんからズボラさんへ
白髪をしっかり隠したいという気持ちは、どこか完璧主義な性格が表れているのかもしれません。
たとえば根元に数ミリ白髪が見えただけでも「もう染めなきゃ!」と焦ってしまうのなら、それは“しっかりさん”の特徴かも。
これからはその完璧主義で頑張る自分を労わりつつも、ちょっとだけ“白髪染めズボラさん”になってみるのはどうでしょう?
白髪を完全に隠そうとしなくても、少し目立たない程度で満足するという考え方にシフトするだけでも、気持ちはぐっと楽になります。
白髪をぼかすという誤解
白髪染め離れに抵抗がある人は、「白髪ぼかし」という言葉にどこか誤解があるのでは?と私は思っています。
そもそも「ぼかす」とは、あいまいにしたり、はっきりさせないという意味です。つまり白髪を完全に隠すわけではなく、気づきにくくするという認識です。
以前は私自身も「ぼかす」という表現に少し抵抗がありました。
白髪いう事実は変わらないのに、それを「ぼかす」ことでかえって「黒じゃないけど白髪とも言いがたいビミョーな色になるのでは?」と心配だったのです。
黒髪に黒を足せば当然差は分かりにくくなります。でも黒にダークグレーを足すような感覚ならどうでしょう?
近づけば黒髪との違いは分かるかもしれませんが、遠目には黒髪になじむくらいの自然な見た目になります。これがまさに私が使っている白髪染めトリートメントの効果です。

これを見て白髪染めなのか白髪染めトリートメントなのか違いさえ分からない人が大半なのではないでしょうか。

「多少の色が入ったから、もう白髪とは言わないね」という仕上がりではなく、ちゃんと色づきも地毛になじんだものが多いです。これがぼかすということかーと納得!
髪の根元まで顔を近づけるほど親密な他人なんて、実際のところそう多くないはず。
白髪を神経質になって気にしているのは自分だけで、他人は案外細かいところまで見ていないものです。
⇒白髪染め卒業のキッカケになった白髪染めトリートメントのレビュー記事はこちら
白髪染め以外で白髪をカバーするメリット
白髪を許容しやすくなる
白髪をぼかす状態に慣れると、色が抜けて多少白髪と分かっても、前ほど精神的にキリキリすることもなくなりました。
最初は抵抗感があったのに、徐々に「白髪が多少チラついてもまぁいいか」と思えるようになりました。
白髪交じりでいる自分に対して許容範囲が広くなった感じですね。
「白髪をカンペキに隠さなくちゃ!」というプレッシャーから解放されて、気負わず過ごせるようになりました。
白髪染めじゃないといけないというこだわりが消える
他にも方法があるんだと分かってからは、いい意味で油断できるようになったんです。
あんなにキチキチになって染めていた自分を振り返ると、どうしてあんなに必死だったんだろうと不思議に思います。
白髪染めトリートメントに移行してから、色の定着は正直言ってあまり良くありません。やっぱり白髪染めの方が抜群に染まるんですよ。
おかげで根元は毎日チェックはしますが、しっかり染まっている部分とムラになっている部分に対していちいち一喜一憂しなくなりました。

「ぼかすならそんなもんだよね~」と思えるように
それだけでも大きな進歩です。
まとめ
あんなに白髪に対してキチキチした自分でしたが、白髪染めから離れてみることは正解でした。
それどころか白髪染めトリートメントに移行してから、デメリットよりもメリットを感じる方が多いです。ただ白髪染めをしていたときより、染める手間は増えました。
白髪染めトリートメントは染める力が弱いので、定期的なケアが前提です。

でも不思議とそれが苦痛ではないんです
髪が傷まないので自分の髪が綺麗なままでいられると、むしろ「ちょっとケアしておこう」という気持ちになれて、しんどさを感じることがグッと少なくなりました。満足している自分がいるんです。
白髪染めをした後の「染めてよかった!」といううれしさよりも、「これをこれからずっと続けるのか…」という先の見えないむなしさを感じているなら、一度白髪染め以外の方法を試してみるのも手です。
その変化があなたにとって新たな気づきをもたらしてくれるかもしれません。